お題30「空」 気まぐれに思いついた短文です♪

空は気分屋さん

晴れてたかと思えば急に雨

空は気分屋さん

予報なんかそっちのけでころころ変わる

空は気分屋さん

キミの気まぐれで何度足止めくらっただろう

空は気分屋さん

キミは私の大苦手な雷も突然出してくる

 

キミは私が下で恨めしそうにしてたり怯えてたりするのを見て楽しんでる??

 

空を見上げて思ったこと・・・・・・

 

晴れてるキミは澄んでて綺麗なのに

イジワルだよねキミは

 

曇るとキミは悲しげに見えることもあるよ

 

雨が降る時は泣いてるのかな・・・・・・

だからあんなに空は暗くなるのかな

 

でも・・・・・・

 

 

 

「あ〜あ、大雨」

ある日いきなり大雨に降られた。外に出たらこれだ。

「ふふん♪ でも今日は折りたたみ傘があるんだもんね」

梅雨時にこうやって降られることは多かったからあれ以来日傘はもちろんだけど雨傘も毎日持ち歩いてる。私は一人で得意気に折りたたみ傘をカバンから取り出した。周りには雨をどよ〜んとした表情で見ている人たちがいた。私も前そういうことがあったな。

「あれ・・・・・・?」

その中に知っている人を発見。背が低くてもすぐに見つけられる。1つ年上の私の憧れの人だ。空をぼんやり見ながら困った表情でたばこをふかしてた。

「あ、あの・・・・・・」

「え? あ、こんにちは」

私は声をかけた。困ってるのはほおっておけないし・・・・・・好きな人ならなおさらだ。

「傘・・・・・・ないんですか??」

「うん、参ったなぁ」

やっぱり。おっちょこちょいなあなたのことだから用意周到に傘は持ってないんだね・・・・・・と1つ先輩に対して失礼なことを苦笑している当人を見ながら思った。

「えっと、えっと・・・・・・」

自分から話しかけるなんてあんまりなかったけど・・・・・・

「駅までいっしょに入ります??」

豪快な雨音に背中を押された気分になった私は勇気を出して言ってみた。

「え? あ、いいの!? 助かる!」

そう笑顔で言ったあなたを確認して傘を開いていっしょに入った。折りたたみ傘だからちょっと小さくてくっつかなきゃいけなかったし、曲がりなりにも男女だからちょっと周りにじろじろ見られて恥ずかしかったし、傘に入ってるのはいいけど2人で入ってるせいかけっこう濡れてしまった。でもすぐ隣にあなたがいたから私はすごく幸せな気分になった。

 

「ごめんね、なんか濡れちゃったみたいだし、俺傘持たせっぱなしだったし」

駅についた後で気付いたみたいであなたはそう言った。

「いいですよ、私1学年下なんですし、私の方が・・・・・・」

背が高いし・・・・・・と言いかけて止まる。この年になって好きな男の人より背が高いってどうよ、と自分で苦笑する。

「いえ、それじゃ気をつけてください。たぶん一時的な雨なので電車に乗ってるうちに止むとは思いますが」

「そうだね。助かったよ、ありがとう。またね!」

そうしてあなたと手をふってわかれた。

 

 駅から外に出るとさっそく雨は止んでいた。

「あら、わざわざ傘に入れなくてもよかったかな・・・・・・?」

とは言いつつ、雨のおかげでの幸せ気分に浸っている自分の存在は否定できない。

大雨だったけど、濡れちゃったけど、その水はあたたかかった。

雨は優しかった。空の色も穏やかで優しかった。

 

 

 

空は気分屋さん

今日キミはいきなり雨を降らした

空は気分屋さん

大雨のおかげでいいことがあったよ

空は気分屋さん

キミは私に味方もしてくれるんだね

空は気分屋さん

時にはイジワルしたり時には助けてくれたり・・・・・・

そうやってみんなを見守ってくれてるのかもしれないね

 


〜あとがき〜
 なんか本当に突発的でした(笑)
可愛い感じの作品を目指してみたのですが・・・・・・いかがでしょう??
主人公の女の子の恋心は爽やかほのぼの路線で。
相手の男の子は天然路線で。
とりあえず可愛い感じを最大限に出してみたつもりです(何)
こういうほのぼのした作品を書くのも大好きです♪
がんばれ主人公! ぽや〜っとした相手は手ごわいぞ!!(笑)